2026.07.22 / レポート

チェーン式踏圧でつる性植物の絡め取りに成功 ― 踏圧防草試験の動画がInstagramで22万回再生

静岡県富士宮市で実施中の「踏圧防草試験」(草を刈らない下刈り)について、最新の試験の様子を撮影した動画が、Instagramで再生22.5万回(7月22日時点)と大きな反響をいただいています。

ローラーからチェーン付きバーへ

本試験では当初、走行クローラーでローラーを牽引し、ごく軽い圧力で下草を踏圧する方式をテストしていました。そうした中で現場から寄せられたのは、「葛にも効くのか?」「つる植物はどうか?」という声です。試験地で観察してみると、つる性植物は苗木の根元近くから数本まとまって発生しており、引き抜くと地中の太い部分から分岐していることがわかりました。この生え際に対して、地表面を這わせる形で固形物を当てる刺激が有効ではないか——そう考えました。

そこで7月18日の試験から、ホームセンターで入手できる2mの鉄アングルにチェーンを取り付け、地面を引きずる方式に変更しました。

チェーン付きバーを牽引する走行クローラー

すると、最大の懸念事項だったつる性植物の生え際にバーの端がちょうど当たり、根元から絡め取れることを確認できました。

バーの端がつる性植物の生え際に当たっている様子

チェーン付きバーが絡め取ったつる性植物

コストを抑え、誰でも入手できる部品で構成すること。これは本開発のコンセプトのひとつです。今回のバーもその考えに沿った汎用部品です。試験地の苗木の植栽間隔は2.5mあり、走行クローラーが列の中央を走行すれば、バーの端と苗木の間には約25cmの余裕が生まれます。実際に、苗木を傷つけることなく施業できました。

ドローンLiDARで効果を「見える化」

効果の検証には、ドローンLiDAR計測を活用しています。試験地を定期的に点群計測してDSM(Digital Surface Model:草丈を含む表面の標高データ)を作成し、6月20日と7月4日の標高を比較しました。

試験地のオルソ画像(7月5日撮影)

6月20日と7月4日の表面標高差分図

差分図では、標高が高くなった場所(=草が伸びた場所)を赤、低くなった場所を青で示し、変化が±3cm以内の場所は透明にしています。踏圧を行っている範囲は透明箇所が多く、草丈の成長が抑えられていることがデータからも確認できました。特にクローラー車の走行ラインでは、ゴムクローラーに踏まれた2本の筋がはっきりと現れています。

「現場の機械施業」と「ドローンLiDARによる定量評価」。この両輪で、引き続き踏圧防草の効果検証を進めてまいります。

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